トーヤの創作メモ

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やっぱり日本社会にOfficeは早すぎた

 Computer Keyboard

ワードアートを「教育」する学校

ここに、学生時代使わされた情報の教科書がある。ExcelPowerPointの使い方を学ぶ授業だ。

 

まずはExcelの説明。ここでは本来の表計算機能の解説のみなのでカット。

次にPowerPoint。テンプレの機能あってかこれは比較的実用的。

学生時代PowerPointを利用して研究発表を行う機会があったが、アニメーションなどの使用は禁止されていた気がする。

個人的にド派手な演出は好きだけど、やはり研究発表なら研究成果で人目を引きつけるべきかなぁ。なんにせよPowerPointは高機能!

 

そして真打。

そう、Wordの使い方。


ワードアートどーん!!!

 

ポップ体どーん!!!

 

さらに謎のカラーリングとクリップアート配置。うーん?!

ややダサな割に視認性に優れているわけでもないから哀しい……。

カラーリングと文字の配置さえテンプレートに沿っていれば、デザイナーさん級とはいかなくとも、もちっとオシャレな文書は作れるはず!!

 

ワードアートとの邂逅

学生の時、初めてWordのワードアートに触って驚いた。ちょっと操作しただけで、文字が虹色になる!字体がくるくる変わる!なんかメタリックになる!

あのとき味わったのは「今のオレ、パソコン使いこなしてるぜ」感だった。

 

よく、年配の方はワードアート機能を乱用すると言われる。だが、パソコン慣れしない方も、初めてワードアートに触った時の感動は若者と同じだろう。

けれどその感動と実用までの距離が近すぎて、見やすさを考えながら進歩する機会が得られなかった。その末がワードアート乱用なのかもしれない。

こればっかり乱用すると、ごちゃごちゃして逆に見にくくなってしまうから……。

 

 

伝え方を工夫しよう!

本来、WordのワードアートもPowerPointのテンプレートも、文書の視認性を上げたり、情報を効果的に伝えたりするために付けられた機能だと思う。

様々な機能を使いこなすためとはいえ、わざわざ素人っぽいデザインの文書を手本に、素人っぽい文書の作り方を学習する必要ってあるのかな。クソダサWordの型にはめるか、デザイン性の型にはめるか、それほどの違いでしかないのに。

 

同じコストならより大きい利益を得られるように、とどこかで聞いた。

こういったソフトを利用する場面は、研究発表やビジネスが多いと思う。WordやPowerPointの「効果的な表現」という概念は、すなわち「情報の効果的な見せ方」じゃないのかな。

機能の使い方だけならパソコン教室でもできちゃう。学校の教科書くらい、一歩進んでも損はないだろう。

 

要約:せっかくだから、オシャレな文書の作り方を教えてよ!

 

 

Excel

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日本社会の「Office謎慣習」はダサWordに留まらない。

あなたは「Excel」を知っているだろうか?

「神エクセル」とは、紙へ印刷することを前提に、セルの結合や罫線(けいせん)機能などをフルに使い、見栄えを優先して作ったExcelファイルのこと。

ものになるモノ、ならないモノ(73):「神エクセル」が役所ではびこる理由 (1/2) - @ITより

 

異なる二つの表が一つのシートに作られていたり、複数のセルがてんでばらばらに結合していたりと操作しにくい。

その上再利用性が低く、「複製が容易」というデジタル文書の特性を自らぶち壊しているのだ!

ここまでくるとすげえよ。

 

Excelは、お役所を初め日本のあちこちに蔓延っている。普段こういったファイルに悩まされている方も多いのではないだろうか。

すでに神Excelは問題視されており、2013年ごろから改善策が模索されている。じっさい、衆議院議員文科省に「神Excel」全廃を指示したり、討論会が開かれたりしている。

だが、神Excelの原因は紙ベースの情報管理をやめない日本社会にある訳で、指示や会議で無くなるものとは思えない。

 

 

デジタル化と日本の形式主義

橘玲著「幸福の『資本』論」には、このような一節があった。

日本的経営は長時間労働(サービス残業)しても儲からず、経営者は部下を無能と罵倒し、社員は会社を憎み、国際社会から批判され、日本人の人生はどんどん不幸になっていくばかりで、何一ついいことがありません。

その上メディアが「正社員でなければ人生は終わりだ」と若者を恫喝したせいで、正社員雇用した若者を最低賃金以下のサービス残業で使い倒す「ブラック企業」が現れました。

 

残業、残業、残業。「大人は忙しいからしょうがない」。けどその勤務時間の中に、本当に無駄はないのか?

ビジネスのほとんどの場において、効率化は絶対善だ。見やすい資料に使いやすいデジタル文書は効率的きわまりないのに、自分たちの社会はこれを受け入れきれていない。

やっぱり、いまの日本社会にOfficeは早すぎた。

 

もちろん、日本的経営の様々な慣習は国民性から醸成されたもので、高度成長期には大きな利を生んだ。批判する点ばかりではない。
しかしその裏で、様々な形で会社の犠牲となった人がいるのも事実だ。

形式主義ともいえる日本的経営・日本社会は、国際社会ではもはや通用しなくなっている。

 

自分はもういい加減、形式主義的な社会から脱却したいと思うのだが。