トーヤの創作メモ

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Neruのファンをやめた2つの理由

NeruというボカロPがいる。

中毒性のあるメロディとギターサウンド、ダークな世界観に惹かれて、学生時代はファンだった。少ないお小遣いでアルバムを購入して、新曲が発表されたらマイリスに走った。

ではなぜそこまで好きだったアーティストに冷めてしまったのか。

発端は楽曲盗作疑惑である。

マイネームイズラヴソング(通常盤)

Neruのamazarashi盗作疑惑

夏を待っていました Starlight Ver.

ニコニコ動画に詳しくない人のために一応説明すると、「ボカロP」は初音ミクなどのソフトを使って歌を作る人達のこと。

Neruはその中でも結構な大物である。どのくらい凄いかというと、発表する曲はほぼ全て10万再生を突破、代表曲「東京テディベア」などは100万再生を誇る。アルバムも2枚ほど出しており、ゲーム等への楽曲提供も活発だ。

自分は元々Neruのファンだったが、ある日楽曲盗作疑惑の検証動画があることを知った。

絵描き界でもパクリ疑惑は多いが、一部には透過したり変形させたりして線を無理やり合わせ「トレス!」「絵柄パクリ!」と騒ぐ、無理のある主張も散見される。

Neruさんは素敵な曲を沢山作ってくれている、きっとアンチの言いがかりだ。そう楽観視して、検証動画を開いた。

結果、一部は言いがかりのように思えたが、擁護しようがないものもいくつかあった。オルタナティブバンド・amazarashiとの類似点だ。

 

優しい人になりたい(Neru)

光科学スモッグ  絞首台

雨ニモマケズ 引ひきこもり
帰道みちで 楽しそうに

ギグケース背負うあいつが憎い
リストラ 被害者と加害者

借りパク テロル 拒食症
その笑顔は 慈しみか

それとも 物笑いか

 

ラブソング(amazarashi)

ATM 電気椅子

ストレルカとベルカ 紙幣と硬貨

ああ 愛こそ全て
再来世と来世 社会性

人の指の首飾り 花飾り
ああ 愛こそ全て 信じ給え

これはアウトだろこれは。

暗い単語を並べた歌詞はもちろん、サビの入りもリズムを変えただけだ。

あとは「かなしみのなみにおぼれる」「夏を待っていました」も酷似しているが、それらは各自で検証動画を見てもらいたい。

 

盗作を突っ込まれたNeruはいくつか弱音を吐き、その後は沈黙を貫いている。

「かなしみのなみにおぼれる」「再教育」「優しい人になりたい」など、盗作疑惑がある楽曲は彼の1stアルバム「世界征服」に収録されている。もし疑惑が事実なら、彼はパクリ作品で金を稼いでいることになる。

 

実際のところボカロPの盗作疑惑は珍しいことではない。wowakaやジミーサムPなどにも疑惑が上がったが、彼らは謹慎期間を設けるなどして一応の反省は果たしている。(ほとぼり冷めるまで待って復帰、という意地悪な見方もできるが)

しかし、Neruのような大物が、ここまでの騒ぎが起こっていながら何もアナウンスを出さないのは異常だ。

 

Neruパクリ疑惑への見解

千年幸福論

ぶっちゃけ、楽曲が似ていることに関しては構わない。人間の頭で考えられるものが似通ってしまうのは当たり前だ。

Neruはamazarashiのファンで、アルバムを全て揃えるほどだったらしい。自分の作る創作も、小説「No.6」やボカロP・トーマの世界観に大きな影響を受けている。好きなものに影響されたり、尊敬の意を込めてオマージュ作品を制作したりするのは何も悪くない。

ではなぜ冷めたのか。それには2つの理由がある。

 

冷めた理由1:Neruの態度

Legend エレキギター LST-Z CA キャンディアップルレッド メイプルネックローズ指板 ストラトタイプ ソフトケース付

自分の愛情が冷めたいちばんの理由は、盗作を指摘された後のNeruの態度だった。

Neruはamazarashiを知っていた。「オマージュでした、影響されました。悪意はありません」と言ってくれればそれで構わなかった。

好きなアーティストが盗作を指摘されて発狂し、その後開き直る様など見たくなかった。あの時、いちファンとしての自分は彼に裏切られた。

Neruからの説明は、2017年になった今も行われていない。きっとこれからもないだろう。それが為されない限り、自分はもう二度と彼のファンを名乗れない。

 

冷めた理由2:信者

NSD かわいい アニマル パペット 人形 ぬいぐるみ (おおかみ)

そして、Neruから冷めたもう一つの理由。

筋の通らない擁護を繰り返す信者の存在だ。この騒動で何より納得いかない。

amazarashi、ああamazarashi、amazarashiとコメントが付いていて、俺は「バカか」とか想いつつ、amazarashiのことを調べてしまう。曲は聞いてないんだけど。

パクリ、とか言いたくなる気持ちは分からないでもないんだけど、動画がそれで埋め尽くされているのを見ると、「バカか」とまた想ってしまう。

最初に「パクリだ」と意見表明した奴以外、amazarashiを聞いてるかどうかも分かんないようなやたらと「パクリだ」と言いたいが為にニコニコ動画に集っているような奴らは、何故あんなに暇なんだろうか。良く分からない。

俺からすると、他人と同調する人の気持ちが良く分からなくて、要するに「僕は(私は)他の人と同じことしか考えられないぼんくらなんです!」って笑顔で主張しているのと同じだ。

そして、そんな彼らを批判している俺も同様にクズなんだろう、と想う。

neruさんがパクったかどうかというのは俺には比較的どうでもいい。ただ、格好良い音楽を俺は結構楽しませてきてもらったし、neruさんのことが好きだ。

そうやって、積み重ねられてきた音楽は、似てるとか何とかで完全に覆されるもんなのだろうか?

一部しか見てない人間が多過ぎる。

ブログ「死ぬまで日記」より引用

 

長々と引用することになったので要約する。

  • amazarashiは聴いていない
  • パクリ疑惑を指摘している人は、他人と同調したいだけの暇人でボンクラ
  • Neruがパクったかどうかはどうでもいい

amazarashiの曲を聞かずにパクリ疑惑を一蹴できる訳がないし、コンテンツさえ提供すれば犯罪行為も認める態度は誠実なクリエイターへの侮辱だし、不誠実な態度は積み重ねられてきた信頼をも覆す。

読む限り、この主張は批判というより逆張りに見える。疑惑に反論したいならNeruの行為の正当性を示さなければならない。アンチを叩くのではただの論点ずらしだ。

 

neruさんがパクったかどうかというのは俺には比較的どうでもいい。

個人的な話になるが、自分は以前、執筆した小説をまるっと無断転載されたことがある。だからこそこういう主張は腹立たしい。

パクったかどうかというのは俺には比較的どうでもいい。

こういう主張をする人間は、もし騒動の真実が悪意ある盗作だったとしてもNeruを認めるのだろうか。ラレ元制作者のモチベーションを下げる行為に加担して、著作権侵害という犯罪に加担して、それでも「観る側なのでどうでもいいです!黙ってコンテンツを供給しろ!」とでも言うのだろうか。

 こういった態度のファンは、紹介した方だけではない。寧ろ批判派より多いだろう。ボカロPのファン層は学生が多く、子供に理屈がまともに通じないのはご存知の通りだ。

 

 

トーヤのまとめ

世界征服

英国の作家ジュリアン・バーンズは、こういう名言を残している。

最高の愛国心とは、あなたの国が不名誉で、悪辣で、馬鹿みたいなことをしている時に、それを言ってやることだ。

盲目な信者は、過激なアンチと同じくらいクリエイターを腐らせる。

好きなアーティストの盗作疑惑など信じたくない気持ちは痛いほどわかるが、向き合った上で疑念が湧けば批判するのが、ファンとしての真摯な姿勢だろう。

自分の頭で考えた上で、「Neruはパクリではない」と結論を出すならそれで構わない(公式からアナウンスがないのでしょうがない)。

パクリ疑惑を盾に、関係ない楽曲まで荒らし回るアンチがいるのも事実だ。Neruを糾弾することとファンに迷惑をかけることは同義ではない。そういった活動は控えるべきだと思う。

 

Neruに関して。

彼は、パクリ疑惑作品以外では秀作を発表していると思う。もう昔のように純粋な気持ちで見ることはできないが、自分は彼の才能をまだ信じている。「パクリのNeru」を払拭するくらい素敵な音楽を作ってもらいたい。

そしていつか、疑惑についてきちんと説明をしてほしい。今となっては遅いのだろう、それでも彼の楽曲をまた濁りない想いで聴きたい。

自分はNeruのことを好きでいたかったから。