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『漫画貧乏』から考えるクリエイターの待遇問題

どうも。トーヤです。

今回は青年漫画家界でもっともアクティブな有名人・佐藤秀峰先生について書きます〜。『漫画貧乏』を読んだら、なんだか抑えられなくて。

 

佐藤秀峰プロフィール

海猿』『ブラックジャックによろしく』などのヒット作を生み出した青年漫画家。電子出版サイト『マンガonWeb』の創始者

 

 

Stand by me 描クえもん 1巻

Stand by me 描クえもん 1巻

 

▲描くエモンおもろかった。クリエイター志望ならうるっと来るんじゃないかな〜。一話試し読みできるよ。

 

佐藤秀峰先生のイメージ

素晴らしい実績を残しながらも、佐藤秀峰先生は、一部に煙たがられているようで。

 出版社と幾度も争いを起こし、独立してサイト『マンガonWeb』を始めたという経緯から、出版社・クリエイター・読者のなかには反感を覚える人もいるそうです。

けれど、知って欲しいのです。彼の行動は漫画への深い情熱によるものだと。

 

『 漫画貧乏』

漫画貧乏

漫画貧乏

 

 

読みました『漫画貧乏』。クリエイター志望はマジで必読。

佐藤先生の実際の経験を基にした暴露本です。
大ヒット作を生み出した作家の収支事情、出版社の裏話がこれでもかと赤裸々に描かれています。

 

●漫画貧乏 あらすじ

佐藤は大学中退後に漫画家デビューし、初連載『海猿』をヒットさせる。

しかし、編集部の配慮による台詞改変をきっかけに、出版との関係が悪化。『エンタメ作品』を売りたい編集と、『事実に即し完成度の高い漫画』を作りたい佐藤の確執は深まるばかり。その上、二次利用許可・読者からの抗議への対応・低い原稿料など、佐藤にとって我慢ならない状況が続く。

 

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『科学者は科学を信じればいい… 政治家は政治を信じればいい… 宗教家は神を信じればいい…』

『僕は漫画を 信じる』

 

編集への不信感を募らせた佐藤は、決意をあらたに、『ブラックジャックによろしく』を移籍する。

漫画界の改革に乗り出すべく個人出版に活路を見出そうとする佐藤。しかし自費出版は採算が合わず、オンラインコミックサイトの構想を固めていく。苦難の末出来上がったのが、今の『マンガ on Web』だった。

 マンガonウェブ | Web漫画 Webコミック 無料で漫画読み放題 マンガonウェブ

(敬称略)

 

●漫画家としての信念

以下、あとがきより引用。

作家としての僕は、誰にも守られていません。

エンターテインメントの海に一人ぼっちで浮いています。

手に入れた自由は荒野の自由でした。

どこへでも歩いて行ける自由は、それほど自由ではありません。

(中略)時々、考えます。

「鳥籠の中の自由とどちらが良かったんだろう?」

だけど、僕は自分の足で歩きたかったです。(漫画貧乏 あとがきより)

 

 一連の流れで、佐藤先生の知名度はさらに上がった一方、彼に対し反発意見を持つ人も増えました。

彼は現在、『マンガonWeb』などの電子出版物に携わりつつ、『描くエモン』などの精力的な執筆活動を行われています。

 

思ったこ

●日本のクリエイターが置かれている状況

日本のサブカルチャーの現場では、製作者の低待遇(搾取)が問題となっています。

自分は漫画や小説などのコンテンツが好きです。また、拙いながら自らも創作をしています。だからこそ、自分のすきな作品を創ってくれたプロが低待遇を受けていると思うと、気持ちも落ち込みます……。

今回の『漫画家の待遇の低さ』という話だけでなく、アニメーターの低賃金長時間労働、pixiv絵師のダンピングなど、改善されるべき点は多いと思います。

このような状況の中、佐藤先生のような大御所が声を上げ、積極的な改善を求めていく姿勢は素晴らしいと思います。

 

●佐藤先生について

『漫画貧乏』の中身がきれいごとだとしても、漫画サイトの運営や電子雑誌企画などには多大な資金・手間が必要。純粋な営利目的としては利率が低く、売名パフォーマンスは彼には必要ないでしょう。

あくまでクリエイターのために、漫画の未来のために行っている事だと思っています。

微力ながらも、彼のこの後を追っていきたいと思います。

 

久々に真面目な記事でした。

漫画について考えるきっかけになったらならいいな〜と思います。

ではまた〜。

 

 

マンガ on ウェブ創刊号 [雑誌] (佐藤漫画製作所)

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